「どんな外構にしようか?」なかなかイメージがわかずに悩んでいる人もいるのではないでしょうか?
外構には主に3種類のデザインがあります。
- クローズ外構
- オープン外構
- セミクローズ外構
今回は、その中でもクローズ外構について紹介します。
クローズ外構は、プライバシーを重視する方やお子さんやペットの安全性に配慮したい方に向いているデザインです。メリット・デメリットをチェックし、素敵な外構作りのアイデアにお役立てください。
クローズ外構とは?
クローズ外構とは、外部と家の境界線を塀や生垣で囲む外構デザインのことです。高さのある塀で囲むことで、外部からの視線が気になりにくいメリットがあります。さらに、境界線がはっきりし、通行人の侵入を防ぐ効果もあるでしょう。
クローズ外構は、家の周りをぐるっと塀で囲むデザインです。一方、塀や生垣などがない外構デザインをオープン外構と呼びます。さらに、一部に塀を設置し開放的な箇所がある外構デザインをセミクローズ外構といいます。
クローズ外構は、オープン外構やセミクローズ外構に比べて、閉塞感が感じられることもあります。しかし、塀や生垣を設置することでメリットもあります。
クローズ外構のメリット
クローズ外構のメリットはどんなところでしょうか?ここでは、クローズ外構のメリットを4つ紹介します。
プライバシーの保護
フェンスや塀を活用して、敷地を囲うため、プライバシーを守れる点がメリットの一つです。
道路に面している場合、通行人がよく通りますよね?お庭でガーデニングを楽しんでいる際に、通行人の視線が気になるといったこともあるかもしれません。
クローズ外構は、塀やフェンスを設置するため、簡単には敷地内をのぞけないデザインが多いことが特徴です。そのため、通行人の視線を感じずに、ガーデニングを楽しむことも可能になります。
また、お庭で作業をしているときだけではなく、家の中にいるときも視線を感じるケースもあるでしょう。しかし、先程のように、通行人の視線を感じにくい高さの塀やフェンスを設置することで、家の中でも外部からの視線を感じずに快適に生活できます。
安全性の向上
クローズ外構は、境界線に塀やフェンスを設置しているデザインです。そのため、ペットやお子さんが道路や敷地外へ急に飛び出す心配が軽減されます。
もし、オープン外構のように塀がなく、家の隣が道路だった場合です。お庭で遊んでいたペットやお子さんが、ボールを追いかけて飛び出したり、思いがけず敷地外に飛び出したりと心配するシーンもあるかもしれません。
クローズ外構は塀やフェンスがあることで、飛び出す勢いを妨げます。結果として、安全性が向上し、安心してお庭で過ごせるメリットがあるでしょう。
境界線がはっきりする
境界線をはっきりさせることも、クローズ外構のメリットです。外部と自宅の境界線が曖昧なため、通行人が敷地内を横切ってしまうこともあります。
また近隣住民との境界線をはっきりさせたい場合も、クローズ外構は効果的なデザインです。
デザインが楽しめる
塀や生垣など、オープン外構にはないデザインを楽しめます。
フェンスや生垣のあるデザインにすることで、門や門周り・フェンスのデザインなど、デザイン性も楽しめるメリットがあります。
クローズ外構のデメリット
次に、クローズ外構のデメリットを紹介します。プライバシーや安全性に配慮できるクローズ外構ですが、以下の3つのポイントはデメリットとして考えられます。
コストがかかる
自宅の敷地を塀やフェンスで囲うため、その分費用がかかります。
オープン外構やセミクローズ外構はフェンスの設置がない・もしくは少ないため、クローズ外構と比較すると少ない予算で施工できるケースがあります。
また、塀やフェンス、生垣などを広範囲で使用するクローズ外構は、メンテナンス費用もかかります。10年・20年と長期的に考えた場合、メンテナンスに必要な設備や範囲がたくさんあるため、メンテナンス時も費用がかかる心配があるでしょう。
圧迫感がある
塀やフェンスを設置することで、外部からの視線を遮られますが、家の中からも塀が見えるようになり、圧迫感や閉塞感を感じることもあるでしょう。家の中から、すぐに塀やフェンスが見えてしまうと、狭いと感じることもあります。
フェンスのデザインや目隠しの方法を考慮することで、視線を遮るデザインを考えてみることがおすすめです。
不審者の侵入に気づきにくい
塀やフェンスによって、通行人や不審者の侵入を防ぎます。一方で、一度侵入されてしまうと、塀やフェンスが外部の視界を遮り、不審者の侵入を外部の人が見つけることが難しくなります。
そのため、不審者のターゲットになりやすいことも考えられるでしょう。対策として、防犯カメラや人感センサーライト、セキュリティシステムの導入などを検討することがおすすめです。
クローズ外構に向いている人
メリット・デメリットを把握した上で、どんな人にクローズ外構が向いているのでしょうか?ここでは、クローズ外構が向いている人の特徴を紹介します。
外構デザインを検討している方は、参考にチェックしてみてくださいね。
外からの視線を気にしなたくない人
外からの視線が気になる人は、クローズ外構がオススメです。視線を遮るフェンスや塀があることで、自宅内で安心して過ごせるという人もいるでしょう。
お庭でのガーデニングやバーベキュー、家族の憩いの場や時間を過ごす際は、外部の視線を気にせず過ごしたいですよね。通行人が多かったり、視線が気になる際は、クローズ外構を検討してみましょう。
境界線をはっきりさせたい人
境界線をはっきりさせたい人もクローズ外構が向いていると言えます。塀やフェンスは、通行人が不用意なショートカット目的など、自宅敷地内に通ることを防ぐ役割もあります。
また、隣の家とのトラブル回避のために境界線をはっきりさせたいケースもあるでしょう。境界線をはっきりさせることで、隣の家との不要なトラブルを避けることが期待できます。
子供やペットがいる人
先ほども紹介したように、お庭は家族の憩いの場として活用できる場所です。小さいお子さんやペットがいるご家庭ではお庭で遊ばせたいと考える人もいるでしょう。
しかし、目を離したちょっとした時間に道路に飛び出してしまうことを考えると、心配するご家庭がほとんどではないでしょうか?
フェンスや塀があるクローズ外構は、突然の飛び出しを防ぐことが期待できます。安全に過ごすために、フェンスや塀を設置して、快適に過ごせる空間を作りましょう。
クローズ外構のよくある後悔
最後にクローズ外構のよくある後悔を紹介します。
近隣住宅とのトラブル
境界線がはっきりするクローズ外構は、フェンスや塀の設置により隣や近隣住民とのトラブルになるケースがあります。
まず、境界線の認識の違いです。自宅の境界線が、自身と隣や近隣住民との認識が異なっていた場合、設置後にトラブルになることが考えられます。はっきりとした境界線の目印がない場合は、隣人との相談や必要書類での確認が必要です。
また、日当たりや景観もトラブルに発展する場合があります。高さのある塀やフェンスを設置することで、隣の人の日当たりが妨げられることがあります。また、隣の人も圧迫感を感じるかもしれません。さらに、近隣との外構デザインに大きな差があった場合、景観のミスマッチが起こります。
工事中の騒音もトラブルになることもあるため、工事前は隣近所へ挨拶をしておくことがおすすめです。また工事の内容についても、具体的に説明しスケジュールなどを伝えておくことでトラブルを防止に努めましょう。
駐車場のスペース
外構工事と一緒に駐車スペースを施工する場合は、問題になることは少ないかもしれません。しかし、後から駐車場をつくる場合、塀やフェンスを設置したことで、駐車スペースが狭くなり、必要台数が停められないトラブルも考えられます。
将来的に駐車場が欲しい場合は、台数や必要スペースを考えて塀やフェンスを設置する工夫が大切です。
剪定などのメンテナンス
デメリットでも紹介しましたが、施工費用だけでなくメンテナンスの必要もあります。
生垣を設置している場合は、自身で剪定できることもありますが業者に依頼すると費用もかかるでしょう。
生垣をメンテナンスせずに放置していると、近隣住民や通行人の迷惑となりトラブルになってしまいます。定期的なメンテナンスが必要なことも覚えておくといいでしょう。
予算オーバー
塀やフェンスを境界線で囲うクローズ外構は、予算がオーバーになることも考えられます。
必要な塀の高さを考えたり、素材のグレードを下げたりすることで予算をおさえることができますが、大幅に費用を削減する際は、セミクローズ外構の検討がおすすめです。
必要な箇所に塀やフェンスを設置するためクローズ外構よりは費用をおさえて施工が可能です。塀を設置したい目的によって、必要な場所が高さが変わるため目的をはっきりさせルことでより効果的なセミクローズ外構ができます。
もし、クローズ外構の予算が高いと感じたら、セミクローズ外構で目的は果たせるのか検討してみるといいかもしれません。
まとめ
クローズ外構は、敷地の周りを塀やフェンス、生垣を使って囲うスタイルの外構デザインです。塀やフェンスがあることで、外部からの視線を遮りプライバシーを守って生活ができるでしょう。
また、お庭でお子さんやペットを安全に遊ばせたいご家庭にもクローズ外構は向いています。
しかし、塀やフェンスによって、家の中からの視界も遮られるため、スペースが不十分な場合は、圧迫感や閉塞感を感じることもあるでしょう。また、不審者が侵入したら見つけにくいことも考えられるため、防犯対策をしておくことがおすすめです。
境界線にフェンスや塀を設置する、クローズ外構は近隣住民と境界線についてトラブルになるケースがあります。日当たりや景観などもトラブルの元になるため、施工前は工事の説明をかねて、納得してもらえるように挨拶をしておくことがおすすめです。
駐車スペースや予算がないといった場合は、セミクローズ外構も検討してみましょう。塀やフェンスの設置を必要箇所のみに絞ることで、予算やスペースが確保できます。
クローズ外構を検討している方は、今回の記事を参考に、ぜひあなたや家族のライフスタイルに合った外構デザインをつくってくださいね。
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