住宅やエクステリアのデザインを引き立てるシンボルツリーを、自宅にも植えたい!という人は多いのではないでしょうか?
しかし、「どんな木を植えたらいいの?」「育てられる?」とシンボルツリーについて悩むことも多いですよね。そこで今回は、シンボルツリーとして人気のオリーブに注目して紹介します。
「オリーブってどんな木?」「オリーブはどんなことに気をつければいい?」と興味のある方は、ぜひ最後までご覧くださいね。
シンボルツリーとして人気のオリーブとは?
オリーブという言葉は、聞いたことがある人もいるでしょう。
ここでは、オリーブの基本情報を紹介します。オリーブの木について、まずは詳しくチェックしてみましょう。
オリーブの基本情報
オリーブは、観賞用として植えられる他に、食用としても楽しめる木です。
美しい佇まいは、シンボルツリーとして人気の理由です。ナチュラルな雰囲気はもちろんのこと、オリーブといえば地中海というイメージもあり、洋風な雰囲気にもぴったりでしょう。
- 学名 Olea europaea
- モクセイ科 常緑高木
- 原産地 小アジア
- 開花 5月〜6月頃
- 収穫 10月〜11月頃
オリーブの日本の産地
ヨーロッパなどの温暖な地域で育てられるイメージがあるオリーブですが、実は日本でもオリーブを育てている地域があります。
香川県の小豆島では、オリーブの栽培に成功し、日本のオリーブの産地となっています。
オリーブの花言葉
シンボルツリーとして植えるなら、花言葉もポジティブな意味をもつ植物がいいですよね?
オリーブの花言葉は、「平和」「知恵」という意味があります。
オリーブは、旧約聖書やギリシャ神話に平和や知恵の象徴として描かれているシーンがあります。そのことが、オリーブの花言葉の由来という説もあります。
また、オリンピックでオリーブの冠をみたことがある人もいるのではないでしょうか?
オリンピックのイメージからも、「勝利」といった意味を表す場合もあります。
シンボルツリーにオリーブがおすすめの理由
花言葉もポジティブな意味があるオリーブですが、他にもシンボルツリーに向いている理由があります。
初心者でも育てやすい
オリーブがシンボルツリーとしておすすめの理由に、育てやすいことがあります。
オリーブは、地中海のイメージがありますよね?
地中海の夏は、温暖で乾燥しています。そのため、オリーブも乾燥につよく、直接地面に植える「地植え」というスタイルでは、頻繁に水を与える必要がありません。
プランターなどの植える「鉢植え」では、表面の土が乾いたら、鉢の底から水が少し流れ出るくらい与えることがおすすめです。
心配なことは、冬の寒さです。雪が降り積もる地域では、鉢植えで育てることがおすすめです。マイナス気温が続く際は、家に入れるなどの対策をしましょう。
初心者でも育てやすいオリーブですが、自分で育てられるか不安な方は、さらに病気や害虫に強い品種のオリーブを選んでみましょう。
見た目がおしゃれ
細長い葉やすっきりとしたシルエットは、オリーブの人気のひとつです。
ナチュラルな雰囲気にもスタイリッシュな雰囲気にも合わせやすい見た目は、シンボルツリーとして住宅やエクステリアのデザインを引き立てます。
実も楽しめる
観賞用だけでなく食用としてもオリーブは親しまれています。
オリーブの実は、ピクルスなどにし食べたりオイルに加工したりと世界中で親しまれている食材です。
シンボルツリーとして人気のオリーブは、実をつけることもあるでしょう。
葉や木の美しさだけではなく、美味しく楽しめる点も人気があるポイントです。
シンボルツリーにおすすめのオリーブの種類
オリーブにはたくさんの種類があります。原産地であるイタリアやスペインなど、各国よりたくさんの種類が栽培されているからです。
その中には、食用向けや鑑賞向けなど、種類ごとに特徴も異なります。
そこでここでは、シンボルツリーにおすすめのオリーブの品種を5種類紹介します。
マンザニロ
マンザニロは、スペイン語で「小さなりんご」という意味を表します。世界中で普及してる人気の品種です。葉や実は、他の品種に比べると丸みがあります。実は、りんごのような形が特徴的です。
ネバディロ・ブランコ
ネバディロ・ブランコは、花がたくさん咲くため、2本目のオリーブとしても人気です。また、他の品種より枝葉の数が多いため、目隠しや生垣としても人気の品種です。他の品種に比べると細長い葉とやや小さな実をつけます。
ルッカ
ルッカは、寒さや病気に強いと言われているオリーブです。1本だけでも実をつけやすいと言われています。枝葉が横に伸びる開帳型の品種のため、少なくとも2年1度は剪定し形を整えることがおすすめです。
レッチーノ
レッチーノも病気や害虫に強いと言われています。世界中に広く普及している品種のひとつで、暑さや寒さに強いことも特徴的です。実はフルーツのような香りも楽しめると言われています。
ミッション
葉の表面の緑と裏側の白っぽい色のコントラストが美しいと観賞用として人気の品種です。また、上に伸びる直立型でスマートなシルエットも特徴です。
観賞用としても人気のある品種ですが、食用としても栽培されています。
オリーブをシンボルツリーにするなら気をつけたいこと
おしゃれで手がかかりにくく、初心者におすすめのオリーブですが、オリーブを育てる前にデメリットについてもチェックしておくと安心です。
成長が早い
オリーブは苗から育てることが一般的です。さらに、シンボルツリーとして早く大きな木に成長する点も、シンボルツリーとして注目されている理由です。
成長が早く、シンボルツリーとして楽しめるようになる期間が短いことはメリットですが、一方で木自体の成長の速さにはデメリットもあります。
例えば、成長が早いため日陰ができてしまわないように、こまめな選定が必要です。育てる手間は少ないですが、成長しすぎた枝や葉をメンテナンスする必要はあるでしょう。
剪定が必要
前述したように、オリーブは成長が早いため、美しい形を保つためには剪定も必要です。また剪定をすることで、木の日当たりや風通しが改善し病気や害虫を予防する効果もあります。
剪定の時期は、枝葉が成長する前の3月頃がおすすめです。剪定の際には、全体の形を整えながら、下向きに生えている枝や交差している枝など、木の成長の妨げになる枝を切り取りましょう。
虫がつきやすい
オリーブは虫がつきやすい点もデメリットの一つです。虫の被害によって、大切なオリーブが枯れてしまったというケースもあります。
実は、オリーブは虫がつきにくいと言われている植物です。その理由は虫が嫌う成分がオリーブに含まれているからと言われています。
しかし、それでも害虫がついてしまうことがあります。特に、オリーブの天敵として知られているのが、アナアキゾウムシです。アナアキゾウムシは、オリーブを集中的に食べる虫です。剪定による早期発見や市販の農薬で予防が必要です。
強風で倒れることがある
オリーブは、根が浅く強風が吹くと耐えられずに倒れてしまうことがあります。特に、まだ成長しきっていない若い木の場合、倒れやすいため支柱でサポートするなどの対策が効果的です。
また、成長し大きくなっていても、上部に枝葉が生い茂り重い状態では、強風に耐えられずに折れてしまいます。剪定をし、バランスを整えておくことも大切です。
実がなることで鳥や汚れが気になることがある
実が楽しめる点もオリーブの魅力です。一方で、実を狙った鳥が集まることがあります。実を狙った鳥が集まることにより、フンなどの汚れが気になることもあるでしょう。
また、実を収穫しないまま熟してしまった場合、木から自然に落ち、庭先や玄関が汚れてしまうこともあります。オリーブの実も楽しみたい場合は、実が落ちたり鳥が集まったりすることでのデメリットがあることも頭に入れておきましょう。
オリーブの選ぶ3つのポイント
たくさんの種類のあるオリーブは、どれを選べばいいのか?悩んでしまいますよね。ここでは、オリーブを選ぶポイントを3つ紹介します。
木の形
オリーブには、上へのびる性質がある直立型と横に伸びる開帳型の2種類があります。
直立型のオリーブは、縦に伸びるスッキリとしたシルエットが印象的です。開帳型は、よりナチュラルな枝葉の伸び方を楽しめます。
自宅の雰囲気や、剪定のしやすさなども参考に木の形から、オリーブの木を選ぶこともおすすめです。
実の楽しみ方
もし、オリーブの実も楽しみたいなら、実をつける品種を選びましょう。
また、オリーブは1本だけ育てていても実がならないことがあります。実をつけたいのであれば、品種の違うオリーブをもう1本植えることがおすすめです。
実をつける時期は11月ごろですが、実がならないということもあるでしょう。水不足や花粉が飛ばないなどの条件が重なると、実がならないこともあります。実がなる予定の枝を剪定してしまうことも、実がならない原因です。
新しい枝を無闇に切ってしまわないように、剪定の際は注意してみてくださいね。
地植えか鉢植えか
オリーブは、直接地面に植える地植えでもプランターなどに植える鉢植えでも育てられます。
地植えのメリットは、オリーブが大きく育つことです。鉢植えに比べて数倍の速さで大きくなると言われています。さらに、大きく育つことにより、実がたくさんつくこともメリットです。
一方、鉢植えは大きくなりすぎないメリットがあります。また、移動もできるため、強風が予想される日や寒さが続く日は自宅内で育てられます。
オリーブをシンボルツリーにしたときのよくある質問
最後にオリーブに関するよくある質問を2点紹介します。
剪定だけ依頼できる?
オリーブの成長に伴って、剪定は必要な作業です。しかし、どの枝を切ればいいのかわからないという人もいますよね。また、大きく成長したオリーブを自分で剪定するのは、難しい作業でしょう。
そのため、オリーブの選定は、業者に依頼することもおすすめです。
庭師や造園業者などのプロに頼んだ場合、数万円の費用がかかります。オリーブの状態や大きさなどによって、費用は変動するため、見積もりをとってみましょう。
最初だけでも、プロに依頼し剪定方法を教えてもらうことも一つの方法です。選定だけの依頼も可能なため、枝葉がたくさん生えて困っている際は、プロに相談してみましょう。
実がならないのはなぜ?
「実の楽しみ方」でも紹介したように、オリーブの実がならない原因はいくつかあります。例えば、鉢植えをしているケースです。鉢植えによって、大きくなりにくくいため、実をつけにくい傾向があります。
また、1本だけ育てている場合も受粉できずに実がなりません。花が咲いても、雨などの気候条件によっては、受粉が難しく実がつかないこともあります。
もし、1本だけ育てている場合は、品種の違うオリーブをもう1本育ててみたり、水や肥料を与えるなど育て方を工夫してみることがおすすめです。
まとめ
成長が早く、葉の美しさや実の収穫が楽しめるオリーブは、シンボルツリーとして人気の品種です。
水やりの頻度が少なくてすみ、初心者でも育てやすい点もオリーブが人気の理由でしょう。
オリーブにもさまざまな種類があり、葉や枝のつき方や実のなりやすさなどの特徴が異なります。育て方や楽しみ方によって、オリーブの品種を選ぶことがおすすめです。
虫がつきにくいと言われるオリーブですが、害虫被害にあうことがあります。剪定や農薬を使って予防しましょう。
自宅やエクステリア外観をより印象的にしてくれるオリーブのシンボルツリー。ぜひ本記事を参考にしてみてくださいね。
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