カーポートは、雨や紫外線から愛車を守る効果が期待されます。
さらに、雪が降る地方では、雪からも愛車を守る役割があります。しかし、雪の重みでカーポートが潰れてしまうのでは?といった不安がある人もいるのではないでしょうか?
愛車を守るために設置したカーポートが、雪の重みで潰れてしまっては、カーポートも愛車も台無しになってしまうでしょう。そこで、今回は耐雪性能のあるカーポートについて紹介します。
耐雪性能のあるカーポートを選ぶ際や設置時のポイントもあわせて紹介していますので、ぜひ参考にご覧ください。
耐雪カーポートは必要?
耐雪性能のあるカーポートは、雪が降る冬の時期に効果を発揮します。そこで、ここでは、耐雪カーポートの必要性を2つ紹介します。
車の雪かきを減らす
特に地方では、車は1人1台必要と言われるほど、生活に欠かせません。雪が積もる冬は、朝の通勤・通学時に車の雪下ろしをしなければ、車が使えないといったこともよくあるケースです。
また、カーポートがない場合、直接車に雪が降り積もるため、車の上に固い氷ができてしまうと、より雪下ろしに時間がかかってしまうこともあるでしょう。
しかし、カーポートがあれば、雪が車に降り積もることを防ぐため、雪下ろしの作業も短時間で終わるメリットがあります。
雪の重みによるカーポート破損のリスクを減らす
一般的なカーポートでは、降り積もった雪の重さに耐えられずにカーポートが潰れてしまうリスクがあります。一方、耐雪カーポートは、雪の重さに耐える設計になっているため、雪が降る日も安心して過ごせることがメリットです。
地方によって、雪の降る量は異なります。豪雪地方では、より耐雪の強度が高いカーポートを選ぶことで、カーポートが雪の重さで潰れるリスクを軽減することが可能でしょう。
耐雪カーポートにも、雪の重さに耐えられる機能には違いがあります。そこで、次の章では耐雪カーポートの選び方を紹介します。
雪に強いカーポート選びのポイント
ここでは、耐雪カーポートを選ぶポイントを紹介します。先ほども紹介したように、地方によって雪の降る量は異なります。より安心して愛車を守れるカーポートを設置するために、積雪量にあったカーポートを選ぶことが大切です。
住む地域の積雪量をチェック
まず、自分が住む地域の積雪量をチェックしてみましょう。
その年によって、雪の降る量には違いがあります。前年は雪が少なかったけれど、今年は雪の量が多いといったこともあるでしょう。
そこで、気象庁で発表している降雪量の平均データをチェックすることがおすすめです。
自分が住む地域の降雪量を知ることで、カーポート選びに役立ちます。
さらに、雪質も把握しておくことで、より適切なカーポート選びに役立ちます。
「積雪の質の特徴を表す気候図」のPDFによると、地域によって、水を含んだ思い「湿り雪」「サラサラとした雪をイメージさせる「乾き雪」といった名称で、雪質を日本地図で表しています。
毎年、どのくらい雪が降っているのか、どんな状態の雪が降り積もっているのかをチェックし、カーポートを選びましょう。
カーポートの耐雪性能をチェック
次にカーポートの耐雪性能をチェックしましょう。
自分が住む地域の降雪量を参考に、耐積雪量をチェックすることがポイントです。カーポートの耐雪性能は主に以下の3つに分けられます。
一般地域タイプ
一般地域タイプのカーポートは、雪が何日も降り続くことがあまりない地域で使用されます。
耐積雪量は、20㎝を想定しているタイプです。稀に、雪が降り続くことがある場合は、早い段階で雪下ろしをすることで、カーポートの破損を防ぐ必要があります。
積雪地域対応タイプ
積雪地域対応タイプは、耐積雪量が30㎝〜50㎝を想定しているカーポートです。
一般地域タイプで使用が想定されている地域よりも、雪が降る日が多い地域で使用されます。
また、カーポートの柱が4本など、しっかりとした作りになっているカーポートが多いです。
豪雪地域対応タイプ
最後に、豪雪地域対応タイプです。
100㎝〜200㎝の耐積雪量を想定しており、柱の数が多く、よりしっかりとした作りになっていることが特徴です。
さらに、一般的なポリカーボネートより、金属製の折半と呼ばれる素材が屋根に使われていることもあります。
デザインをチェック
次にカーポートのデザインをチェックします。
カーポートは、自宅外観イメージを考慮しながら選びたいですよね?
しかし、耐雪カーポートは、積雪量や雪質によって、耐雪性能を高めたカーポートを選ぶことがポイントです。
柱の本数
耐雪性能が高いカーポートは、柱が両側にあります。
片側だけのタイプもありますが、雪の重さに耐えられずに、柱がない方の屋根が壊れてしまうことも考えられます。
また、柱の本数が4本・6本.10本と増えることで、より耐雪性能の効果が期待できます。
重い雪にも耐えられる設計になっているため、雪質が重く、たくさん雪が降る地域などは、柱の数も参考にチェックすることがおすすめです。
屋根の範囲
屋根の範囲を広げることで、積雪を広範囲で防ぎます。
例えば、愛車の上にだけカーポートの屋根がある場合、車のすぐ横には雪が降り積もってしまうことが考えられます。結果として、車の周りの除雪をしなければ、車の乗り降りができないため、除雪に時間がかかったり不便に感じたりすることもあるでしょう。
屋根の範囲を少し広げることで、通路や乗り降りするスペースを確保し、雪が降り積もった場合でも、車の周りの除雪の手間を削減することが可能です。
側面パネル
屋根の範囲を広げることと同様に、側面パネルを設置することもあります。
雪は上から振るだけでなく、風に吹かれて横から吹き付けることも雪国ではよくあるシチュエーションです。
風に吹き付けられた雪が、車のドアやミラーにつくことで、雪かきを使って硬くなった雪や氷を除去しなければなりません。
側面パネルのあるカーポートは、横から雪が吹き付け車に付着することを防ぎます。
耐雪カーポート設置のポイント
耐雪性能のあるカーポートを選んだら、設置・設置後のポイントについてもチェックしておきましょう。
積雪前に設置する
耐雪性能のあるカーポートは、雪が降る前に設置しましょう。
カーポートの設置には、基礎を土間コンクリートで施工する場合があります。雪の降りやすい冬に、土間コンクリートを施工すると、コンクリートが乾き切る前に水滴がついてしまったり、凍結してしまったりするリスクがあります。
カーポート本体だけの施工は可能ですが、より強度を保ちながら設置するためには、全体の工事を考えて雪の降る前に設置をすることがおすすめです。
早めに雪を下ろす
設置後は、こまめな雪下ろしがカーポートを長持ちさせることに役立ちます。高い費用をかけて設置したカーポートは、できるだけ長く使いたいですよね?そのためには、適切な雪下ろしが大切です。
耐雪性能のあるカーポートでも、カーポートによって、耐積雪量は異なります。また、水分を含んだ雪は、新雪よりも重いため、雪質によっては、早めに雪下ろしをする必要があるでしょう。
雪下ろしの際は、以下の3つの点に注意してください。
- カーポートに乗らない
- 融雪剤は使わない
- 水かけない
まず危険を伴うため、カーポートにのって雪下ろしする作業はやめましょう。カーポートの破損のリスクが高まるだけでなく、落下して怪我をする恐れもあります。
届かない範囲は、ハシゴや踏み台などを活用し、安全性を確認して雪下ろしをしましょう。
融雪剤を使うことで、カーポートが劣化してしまいます。融雪剤に含まれる塩化カルシウムは、金属の錆やコンクリートの劣化につながります。
最後に、雪下ろしの際に水をかけることもやめましょう。溶けた雪が氷になることで、さらに重みが増してしまいます。さらに、凍った雪は雪下ろしが難しくなるため、お湯や水をかけずに専用の道具である雪下ろし棒を使って、雪下ろしをしましょう。
保険内容を確認する
万が一、カーポートが雪によって破損してしまった場合です。
その際は、加入している火災保険をチェックしてみましょう。加入している保険の補償内容によっては、雪によるカーポートの破損が補償対象になるケースがあります。
金額や自己負担額など、加入条件によっても違いがあるため、自身が加入している保険を確認しておくことがおすすめです。
また、カーポートの破損により、愛車が被害を受けた場合は、自動車保険を確認してみましょう。車両保険の補償内容でカバーできれば、補償を受けられることもあります。
まとめ
「毎朝の車の雪かきが大変」と冬になると、起床時間を早くするなど雪かきの時間を確保する雪国の人もいますよね。
耐雪性能のあるカーポートは、愛車に雪が降り積もることを防ぎ、雪によるダメージを防いでくれる役割があります。
一口に「雪国」といっても、地域によって雪の量や雪質は異なります。
そのため、自分が住む地域にあった性能のカーポートを選ぶことが重要です。
耐雪性能として記載されている耐積雪量は新雪を想定していることがほとんどです。水分を含んだ重い雪が降る地域では、カーポートの耐積雪量に注意してカーポートを選びましょう。
さらに、設置したカーポートを長持ちさせるためには、安全に配慮してこまめな雪下ろしをすることがおすすめです。専用の雪下ろし棒を使い、設置したカーポートの耐積雪量を目安に雪下ろしをしましょう。
万が一、雪によってカーポートが破損してしまった場合は、加入している保険の補償内容によっては、サポートを受けられるケースもあります。
耐雪性能のあるカーポートを設置することで、雪下ろしの苦労が軽減するメリットがあります。しっかりと設置するなら雪が降る前がおすすめです。
カーポートの設置をお考えの方は、ぜひ参考にしてくださいね。
コメント