車に傷がつくと、がっかりしますよね?鳥のフンなどの自然トラブルはできるだけ回避したい。と思うこともあるのではないでしょうか?
そこで、愛車を守ってくれるカーポートを検討する人もいるでしょう。
実は、カーポートの屋根には、さまざまな素材が使われています。その特性を理解し、カーポートを設置することで、より愛車を守ることにつながります。本記事では、カーポートの屋根について紹介します。「カーポートはどれを選べばいい?」とお困りの方は、ぜひチェックしてみてください。
カーポートとは
カーポートは屋根と柱で構成された車庫のことです。雨や雪などから愛車を守り、鳥のフンなどの落下物からの汚れや傷を防ぐ役割があります。カーポートの種類は、駐車可能な車の台数などのサイズだけでなく、柱の本数や設置箇所、屋根の素材や形などさまざまです。
これから紹介しますが、住んでいる地域の気候や住宅の外観、屋根の素材をチェックし、最適なカーポートを選ぶことがポイントです。
カーポートの役割
カーポートには、以下の4つの役割やメリットがあります。
雨の日でも濡れにくい
カーポートには屋根があるため、雨が降っていても車の乗り降りで濡れにくいメリットがあります。車のドアから玄関までカーポートの屋根や住宅の庇があれば、さらに濡れずに車と玄関を往復できるでしょう。
車を止めて買い物の荷物を下ろす際、カーポートがないと直接雨が当たり濡れてしまいます。小さいお子さんや濡らしたくない素材を持ち運ぶ際は、特に慎重にならなければなりません。カーポートがあれば、お子さんをチャイルドシートへ乗せるときも、荷物を車からおろす時も、雨に濡れにくくなるメリットがあるでしょう。
汚れや紫外線から車を守る
屋根のあるカーポートは、汚れを防ぐことはもちろん、紫外線カットの機能もあり、紫外線による車へのダメージを軽減する効果が期待できます。
人も紫外線を浴びると、日焼けしてしまい肌が赤くなったり皮がむけたりすることがありますよね?車も人と同じように、紫外線によって塗装にダメージが蓄積されていき、塗装の黄ばみや色あせなどの劣化につながります。さらに社内の素材にもダメージを与える紫外線は、カーポートの屋根によって遮ることが可能です。
車内の温度上昇をおさえる
カーポートの屋根は、日光を遮るため日陰ができ、直射日光の元では高温になる車内の温度上昇をおさえる役割もあります。日陰になるため、直接日光が入ることを防ぐことにプラスして、赤外線防止の性能もあり、車内の暑さを軽減することが期待できます。
車内が暑すぎると、スムーズに出発できないこともありますよね?また、車内にあるドライブレコーダーやカーナビなどの設備も高温により劣化してしまうケースもあるでしょう。
カーポートは、車内の温度上昇を抑えることで車を守る役割を果たします。
雪が積もりにくくなる
雨を防ぐカーポートは、雪が積もりにくくなるメリットもあります。雪国では、冬の時期は雪が降り積り、まず雪下ろしや雪かきをしないと車を使えないといったケースがあります。
カーポートがある場合、直接車に雪が降り積もることを防ぐため、簡単な雪下ろしで車を利用できるメリットがあります。さらに、雪が積もりにくいことは、雪下ろしによる愛車のダメージを軽減するでしょう。雪下ろし棒などで、慎重に雪を降ろしても、愛車に傷がつくことがあります。カーポートがあれば、力の必要な雪下ろしの回数が減り、その結果愛車を守ることにもつながるでしょう。
カーポートの屋根の性能
ここでは、カーポートの屋根の性能について4つ紹介します。それぞれの性能についてチェックすることで、カーポートを選びましょう。
耐衝撃
屋根の強度です。もし、カーポートの屋根がワイングラスのように、すぐに割れてしまう素材だった場合、愛車を守ることは難しいでしょう。割れてしまったらカーポートが破損してしまい、さらに割れた素材が愛車を傷つけてしまうことも想定できます。
次に紹介する、屋根の素材ポリカーボネートは、耐衝撃性がガラスの200倍以上と言われています。日本では、1年を通してさまざまな気候があり、時には、暴風を伴う台風や雹などの自然災害にあうことも考えられます。そのような被害から愛車を守るためにも、強度はぜひチェックしておきたいポイントです。
紫外線・日光カット
愛車を紫外線ダメージから守るために、紫外線や日光のカット率にも注目してみましょう。カーポートを設置することで、日陰ができ車内が暗くて見えにくいといったことも考えられます。ポリカーボネートには、一部の日光を取り入れることで、明るさを保ちながら赤外線をカットする機能もあります。
熱量をカット
赤外線の熱量をカットすることで、車の外側だけでなく内側も守ることにつながるでしょう。太陽光の熱により、ハンドルが熱すぎて握れない・車内の設備に不具合が出ることもあります。熱量カット率もチェックしておくこともポイントです。
防火性能
カーポートの屋根には、燃えにくい防火性が高い素材が使われています。また、カーポートを建てる場所が、防火地域・準防火地域・22条区域の場合は、一定の防火性能を備えたカーポートが必要です。
カーポートの屋根の種類
次に、屋根に使われる素材を4つ紹介します。
ポリカーボネート
ポリカーボネートは、近年多くのカーポートの屋根で使われている素材です。ポリカーボネートは、プラスチック素材の一種で、耐衝撃性・耐久性・温度変化による変形がしにくい点が特徴です。前述したように、強度はガラスの200倍と言われています。
また、加工がしやすい素材のため、ポリカーボネートといっても、さまざまなタイプの屋根があります。太陽の光を通しやすく明るさを保ちやすいクリアな見た目の屋根や、赤外線カット率を高くし、スモーク加工されたポリカーボネートなど、見た目や性能が異なる屋根があります。
自宅やエクステリアの雰囲気とマッチさせるカーポート選びには、デザイン性も豊富なポリカーボネートも検討してみましょう。
スチール折板
スチール折板は、ガルバリウム鋼板という素材を使った屋根です。さらに、屋根を平らではなく、凸凹と山折谷折を繰り返した形状が特徴です。スチール折板の屋根は、風に強く・雪の重さにも耐えられる頑丈な点がメリットでしょう。台風が多い地域や雪国でのカーポートに、よく使われています。
主流であるポリカーボネートの屋根は、約20㎝の積雪量に耐えられると言われていますが、スチール折板は約50㎝以上、豪雪地域向けでは約200㎝の耐雪に耐えられるように設計されたカーポートもあります。
FRP
FRPは、ガラス繊維と樹脂を組み合わせた素材のことです。FRPの特徴は、熱を通しにくい点です。そのため、車内が熱くなることを防げるでしょう。一般的なポリカーボネートと比較すると、熱線カット率や紫外線カット率が高く、価格も高い傾向があります。
アルミ版
アルミ版のカーポートは、サビに強い点が特徴です。またデザイン性が高い点もアルミ板のメリットでしょう。スタイリッシュなデザインのカーポートは、モダンな外観の住宅にもマッチします。
耐久性や遮光率・遮熱率にも優れていますが、耐荷重性はスチール折板の方が高いため、雪がたくさん降る地域ではアルミ板よりスチール折板が使われる傾向にあります。
カーポートの屋根の形
カーポートの屋根には、主に2つの形状があります。
ラウンド型
屋根の形状がカーブ・曲線になっているカーポートです。曲線が印象的なラウンド型の屋根のカーポートは、柔らかい印象を与えます。さまざまな自宅の外観とも相性がいいことが特徴です。
また、カーブになっているため、雪が落ちやすく、雪下ろしの頻度も削減できるメリットもあるでしょう。しかし、豪雪地域では、耐荷重性が心配なため、次に紹介するフラット型の屋根が一般的です。
フラット型
フラット型は、屋根が平らな形状をしたカーポートです。スタイリッシュな見た目は、近年人気のモダンなデザインの住宅にもマッチする屋根の形です。
カーポートの屋根を選ぶポイント
最後に、カーポートの屋根を選ぶポイントを紹介します。
住んでいる地域の気候
前述しているように、豪雪地域と雪が降らない地域では、カーポート選びに違いがあります。そのため、住んでいる地域の気候をよく確認しておくことがポイントです。
あまり雪が降らない関東地域では、一般的なポリカーボネートでも耐荷重性や耐久性に心配が少なく利用できます。しかし、雪がたくさん降る地域では、耐荷重性や耐久性が低い場合、屋根が破損してしまい、車を傷つけてしまうかもしれません。
雪の降る量だけでなく、サラサラとした雪や水分を含んだ重みのある雪など、雪にもさまざまな種類があります。雪質によっては、同じ積雪量でも重さが異なるため、水分を含んだ重い雪が多い地域では、より耐荷重性や耐久性が高いカーポートを選ぶ必要があるでしょう。
このように、住んでいる地域の気候や雪の質感を確認することで、台風や積雪の際も安心してカーポートを利用できます。
屋根の性能・耐用年数
屋根の性能や耐用年数もチェックしましょう。たとえば、紫外線による塗装の劣化をおさえたい場合、紫外線をできるだけカットする屋根が適していると考えられます。
また、屋根の耐用年数もチェックしておくと安心です。一般的なポリカーボネートの耐用年数は15年ほどと言われています。スチール折板はより耐久性や強度が高いため、半永久的に利用できると言われています。
長く利用できるカーポートの屋根材ですが、台風による強風や予想以上の積雪による屋根の破損がよくある故障の原因です。デザイン性はあまりありませんが、頑丈なスチール折板を選ぶことも対策の一つです。柱の数を増やすなど、カーポート全体の耐久性も確認することで、より長持ちするでしょう。
価格
カーポートを選ぶ際は価格も気になるポイントです。屋根材によって、カーポートの価格も異なります。一般的なポリカーボネートの屋根のカーポートは、10万円〜25万円・スチール折板は30万円〜60万円が相場です。
もちろん、屋根材だけでなく、サイズやデザインなどによってもカーポートの価格は異なります。
まとめ
カーポートは、屋根があることで、愛車を守ります。その屋根には主に4つの種類があり、特徴が異なります。自宅にあうカーポート選びには、住んでいる地域の気候を考慮し、カーポートの屋根の性能と比較することもポイントです。
ぜひ本記事を参考にカーポートを選んでみてくださいね。
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